第5回 ジンフィズ Gin Fizz
今回はジンフィズについてお話していきたいと思います。
ジン+レモン+シロップ(砂糖)+炭酸という清涼感のある世界中で愛されているカクテルです。
このカクテルはロングカクテルでありながらシェークもするので「初めてのバーでシェークするところを見たい」なんて方にもオススメです。(アルコール度数は15°弱です。)
アルコール感や甘味 酸味のバランスの取り方、シェークの技法、ソーダの扱いなどカクテル作りに必要な要素が存分に入っているのでバーテンダーの技量が出る一杯と言えるかもしれません。
現在の標準的なレシピをまずご紹介しておくと
ジン 45ml
レモンジュース 15ml
シュガーシロップ 1〜2tsp
※シェークして氷の入ったタンブラーに注ぎ
ソーダで満たす。
では始めに
「フィズ」についてお話したいと思います。
「フィズ」とは
蒸留酒+柑橘類ジュース(レモンやライム)+砂糖 をシェークして炭酸で満たす飲み方の事。
炭酸を入れた時に"シュワシュワ"と音がしますがその音が欧米人には"フィズフィズ"と聞こえるらしく、その音から「フィズ」と呼ばれるようになったと言われています。
蒸留酒を甘酸っぱい炭酸飲料に変えてくれるので世界中で人気の飲み方です。
ベースのお酒は何でも大丈夫👌ジンが一番有名ですがウイスキーやブランデー、ラム、テキーラなどなど。
蒸留酒じゃなくてリキュールをベースにしたピーチツリーフィズなんてカクテルもあります。
ではこの「フィズ」の発祥はいつなのでしょうか?
今回、確認できた最も古い資料はアメリカで出版された
「BAR-TENDERS GUIDE」(1876年版)
Jerry Thomas 著
※初版は1862年ですが初版本にはジンフィズは記載されてなく、この1876年の改訂版で初登場しています。
このカクテルブックの作者ジェリー・トーマスは「カクテルの創始者」なんて呼ばれている方で、このジェリー・トーマスをフィズの発案者とする文献が多いです。
(ジェリー・トーマスについては また今度お話致します。)
レシピも現在のものと大きな違いはありません。(表記がFizzではなくFizになっていますが😅)
「The MODERN BAR TENDER'S GUIDE」
O・H・Byron 著
にも記載されていて19c後半にはこの「フィズ」という飲み方はバーでは認知されていたようです。(O・H Byronの本には"フィズグラス"という記述もあって専用グラスまで存在していたようです!)
因みに1950年頃に出版されたフランス料理の本にも「フィズ」は登場していて、このカクテルがいかに人気だったかがわかります。😊
では最後にジンフィズのバリエーションとして有名な「ラモスジンフィズ」をご紹介して終わりたいと思います。味は乳酸菌飲料のようなミルキーでサッパリという感じです。😊
【ラモスジンフィズ レシピ】
ジン 60ml
レモンジュース 15ml
ライムジュース 15ml
シュガーシロップ 20〜25ml
生クリーム 15ml
卵白 1個
オレンジフラワーウォーター 3dash
※シェークして氷の入ったグラスに注ぎソーダで満たす
このカクテルは1888年にアメリカ ニューオリンズの"インペリアルキャビネットサロン"のバーテンダー、ヘンリー・ラモスが発案したものだと言われています。
このカクテルは卵白が入っているので混ざりにくいです。
そこで当時のレシピには12分間シェークすると書かれています❗️❗️
12分間なんて一人ではとてもシェーク出来ません。😭
そこで当時は「シェークボーイ」という役割があって数人で交代で振っていたという話もあります。
以上ジンフィズのお話でした🤗
是非お近くのバーで飲んでみて下さい😊
●ジンフィズのYouTube動画はこちら
●ジンフィズにも使う
シュガーシロップの作り方動画はこちら